2013年02月13日

幻の国宝級日本美術コレクションが九州初上陸中です

寺田屋のすぐ近くの九州国立博物館http://www.kyuhaku.jp/)では、
現在特別企画展「ボストン美術館〜日本美術の至宝」が開催中です。
昨年、東京、名古屋でも開催されて好評だった企画が九州上陸です。

アメリカのボストン美術館の名前と「日本美術の至宝」という字句との間に
どういう関係があるのか?と不思議に思われる向きもあるかと思いますが、
実は大いに関係あり。今回展示されているのは、アメリカのボストン美術館に
所蔵されている、いずれも国宝級の歴史的な日本の美術品ばかりです。

そうした美術品の多くは明治維新直後、文明開化で欧米からの舶来文化に
ばかり関心が集まる風潮の中、国内の伝統的文化や美術品に対する関心が
薄れていった時期に没落した士族階級の人々が金策のために売りに出したり、
また、廃仏毀釈運動下、廃寺の際に放出されたりしたもの。

その惨状を見て見ぬふりできなかったアメリカ人アーネスト・フェノロサ
三人の有志によって買い集められ、ボストン美術館に寄贈されたものだったのです。

今回の展示では、奈良時代の仏画から、フェノロサを強く魅了した
室町〜江戸時代の狩野派の絵画、はたまた雪舟や曽我蕭白の水墨画まで、
多彩な日本美術の世界を堪能することができます。

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特に、上の写真の看板(博物館に向かうエスカレーター〜動く歩道の終点近くで撮影)に
使われている「馬頭観音菩薩像」(12世紀中頃)や、
襖8面にわたって描かれ、全部を繋げると横幅10メートル以上という
壮大なスケールで描かれていながら、どこかユーモラスな「雲龍図」
(曽我蕭白筆/1763年)の迫力は必見!

後者の龍の顔の部分は、ここ参道の両脇に立つ街灯のに掲げてある垂れ幕(写真下)でも
見ることができますが、いずれにしても是非、実際に生で見て確かめていただきたいものです。

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またそれら作品群とは別に、フェノロサと彼に続くウィリアム・スタージス・ビゲロー
そしてフェノロサの弟子であり、通訳でもあった岡倉天心
この三人のドラマも非常に興味がそそられます。

ちなみに、天心は当時、美術品探しの道すがら九州にも足を運び、
ここ九州に国立博物館設立を!と訴えていたのだそうです。
その天心の思い描いていた博物館がここ太宰府の地に開館の運びとなったのは
約100年後、平成17年(2005年)のことでした。

そんな九州国立博物館で、天心ゆかりのボストン美術館展が開かれる、というのも
非常に感慨深いこと、というのは、先日開かれた「内覧会」でも九博関係者の弁です。

歴史の街、太宰府にとっても大変意義深い
今回の「ボストン美術館〜日本美術の至宝」展。
3月17日の最終日までに是非、九州国立博物館まで出向いてみられてはいかがでしょうか? 

そしてお帰りには、当舗で抹茶と梅ヶ枝餅を召し上がりながら、
天心たちの苦労に思いを馳せてみてはいかがですか?
posted by teradaya at 16:50 | 日記